※本稿は旧ウェブサイトからの転載となります。2020年のコロナ禍に、小中高校生向けに書かれたものになります。今後必要に応じて適宜修正を施していく場合があります。
こんにちは、またはこんばんは、コボナビ編集部です。
1/2に引き続き読んでくださっている方も、初めての方も、このページを訪れてくれて、まずはありがとうございます。
さて、ではさっそく「作文の書き方・コツ」のお話 第2回目に参りましょう。
第1回では、筆者(ひっしゃ。このコラムを書いている人のこと)の昔話に絡めながら、作文に対する苦手イシキを拭い去ること、ちょっとでも「できるんじゃね?」と思ってもらえるようになることをテーマにお話しさせてもらいました。
後半戦となる今回は、その苦手イシキを完全に克服(こくふく)できるところまで持っていって、実際にみなさんがシャーペンを握(にぎ)り、書き出せるところまで持っていけたらなあと考えています。
「〜の感想文を書きなさい」って課題の出し方が、そもそもあまりよろしくない
ところで私=企画担当って、子どもの頃、作文得意だったと思います?
こんなに偉(えら)そうに喋(しゃべ)ってんだからさぞかし得意(とくい)だったんだろうな、とか思う人もいるかもしれませんがスミマセンそれは間違いです。
むしろ超がつくほどの作文不得意な生徒でした。第1回のショウジくんとおなじように3行だけ書いて先生に提出したこともあります(突っ返されましたが)。
小学校の授業時間は、たしか1コマ50分だったはず…と記憶していますが、40分が経ってもなんにも書かれていない原稿用紙を見つめ、45分経っても奇跡はおきず、そのまま延長戦に突入──というのが当たり前の生徒だったんです。
だから作文の時間はとても苦痛でした。
いま(社会人になって大分たってからではないでしょうか)はわりとすらすらと書けるようになりましたが、そういう風になって、なんであんなに書けなかったんだろうと考えてみて、最近ふと気づいたことがあったんです。
それが、見出しに書いた『「〜の感想文を書きなさい」って課題の出し方があまりよろしくない』んだよなってことです。
私は、「遠足の感想文を書きましょう」「音楽会の感想文を書きましょう」と言われてしまうと、どうしても「楽しかった」か「楽しくなかった」か、それだけでしかないよなーと受け取ってしまって、当然「楽しくなかった」とは書けませんから、「楽しかったです。」としか書けませんでしたし、どんなにがんばっても、その「楽しかった理由」をひねりだすことくらいでしか、原稿用紙を埋める内容を思いつけなかったんだと思います。
言ってみれば「遠足」「音楽会」といったものを、「ひとかたまり」のものとしてしか、考えていなかったんだと思います。
感想文の対象になっている物事を「場面」で切り分けてみる
では、どうすればよいのか?
それが、この段落の見出しに掲(かか)げた、『感想文の対象になっている物事を「場面」で切り分けてみる』ということになります。
「場面で切り分ける」とは、どういうことか。
「遠足の感想文」を題材にして、具体的に説明していきましょう。
「遠足」にはいろんな「場面」があります。ざっと思いつくものを時間順に並べてみましょう。
・遠足前日までの準備(じゅんび)。
・遠足当日の朝。
・集合。
・(バスに乗って)バスのなか。
・目的地についた。
・目的地で学んだこと、見たこと(1)。
・お昼。
・目的地で学んだこと、見たこと(2)。
・(バスに乗って)バスのなか(帰り道)。
・帰ってきた・解散。
・帰宅。
これでざっと「11場面」です。原稿用紙は1枚20行ですから、たとえばこれらをざっと並べて書いただけでも、原稿用紙の半分は埋まるんです。
しかも、なんということでしょう! タイトルや名前をふくめなくても、ですよ!
スゴくないですか?
さらに、です。
たとえば、1. の「遠足前日までの準備」であれば、お菓子を買いに行ったときのこと、持ち物をリュックに詰め込んだときのこと…などなど、さらにいろいろな場面を思いつくことができるかもしれませんし、それだけ埋めることのできる原稿用紙のスペースは、どんどん広がっていくわけです。
楽しくなってきませんか? これでみなさんの作文に対する苦手イシキがすこしでも前向きなものに変わっていってくれたら、それだけでもまずは大成功、ここでこのお話はオシマイ! …でもいいんですが、でも教える側としては、正直もうちょっと欲張(よくば)ってみたい。
この方法でも、もちろん原稿用紙をだいぶ書き進めることはできるでしょうし、経験(けいけん)を積めば、それなりにとてもよい文章が書けるようになっていくでしょう。
ただ、事実(じじつ:あったこと)を書いているだけの、ちょっと味気ないものになってしまう可能性(かのうせい)もなくはないんです。
せっかくなので、みなさんにはもっともっと豊かな文章を書けるようになったみてほしい(もちろん、文章量ももっと「稼(かせ)げる」ようになる!)。
出来事・場面に、思ったこと・考えたことや、感情をかけあわせる
たとえば場面分けでの、2.の「遠足当日の朝」や、もしくは 1.「遠足前日までの準備(じゅんび)」で、お母さんにずっと「お昼はサンドイッチがいい!」とずっと頼んで楽しみにしていたのに、7. の「お昼」の場面で、いざ弁当を開けてみたらおにぎりが入っていた…。
とてもがっかりしますよね。
その楽しみにしていた気持ち、がっかりとした「感情」を、そのまま書く。
べつの例なら、前日までずっと雨がふっていたので、遠足が中止になるんじゃないかと思って心配だったけど、遠足当日はとてもよく晴れていて、ほっとしながら、あるいは嬉しくなりながら集合場所に向かった──。
そんなことを思ったなら、心配になった → ほっとした、嬉しくなった、という気持ちを、そのまま書いてみる。
第1回では、ポケモンを題材に、ポケモンのすきなところ、嫌いなところを書いていけば、原稿用紙が埋まるんじゃない? なんてやりとりをショウジくんとした、とお話ししました。
そこでも合わせてお話した通り、嫌いなところ・やなところはやはりあまり書くべきではないと思いますが(その理由はこのあとにもすこし書きます)、なにも「好きなこと」だけを書かなくても大丈夫。
感情を表す言葉に「喜怒哀楽(きどあいらく)」というものがありますが、その場面その場面で感じた、喜んだこと、楽しかったこと、(あまりあってほしくないですが)悲しかったこと、さびしかったこと。また考えたこと、思ったこと、発見したこと。
思い出した限りでかまいません。無理に作る必要(ひつよう)もありません。
そういったものが盛(も)り込めれば、皆さんの作文はより豊かで生き生きしたものになるでしょう。
ここまで書いてきた「作文のコツ」をまとめると、
・(遠足の作文なら)遠足の場面を、時間順に分けて書き出してみる。
・分けた場面ごとに、なにか一つ、あったことを書いてみる。
・各場面で思ったことや考えたこと、抱(いだ)いた感情を書き足してみる。
の3つになります。
たとえば、「文の先頭は必ず一文字落とさなくてはならない」とか、場面と場面のつながりとか、こまかく覚えなくてはならないことはほかにもありますが、ただこの2つを頭に置いて考えるだけで、みなさんの作文は一気にレベルアップすることができるんじゃないかなーと、そう思います。
書かないほうがいいこと
さて、最後になりますが、ここからは「書かないほうがいいこと」に触(ふ)れなくてはなりません。
前回も、そして先ほどもすこし書きましたが、嫌いなことや、誰かをいわゆる「チクる」ようなこと、バカにするようなこと、批判(ひはん)するようなことは、書かないほうが「無難(ぶなん)」です。
ここには3つ、理由があります。
まずひとつ目は、ぶっちゃけ先生の評価=成績表が悪くなってしまうだろうということ。
仮に私(=企画担当)が採点(さいてん)者であれば、そういうもの書きたかった気持ちとか、背景を考えたりした上で書いた本人に話したりもするでしょうが、実際に会ったこともない私の評価なんかよりは、将来に渡(わた)る成績表の心配をしたほうがよっぽどなにかと得(とく)だぞ、ということ。
2つ目は、そんなことに熱意を振り向けなくても十分なほどの文量を書きだせるだけの材料が、もうみなさんの前には揃(そろ)うはずだろうということ。
3つめは、言葉というものは不思議(ふしぎ)なもので、自分がそう思って書いているはずなのに、いつの間にか書いた言葉に自分自身が引っ張られていくことがあるから、です。
たとえば、嫌味(いやみ)なことばかりを書いていると、そんなつもりはなくても(しかも本人はそうとは気づかずに)嫌味な人間になっていってしまう、といったようなことです。
まさかーと思うかも知れませんが、これは本当です。ついでに言いますと、これは作文に限(かぎ)った話ではありません。
ツイッター、LINE、メール。どれもに共通することです。
「あなたが発した言葉が、あなたを形づくっていく」ということは、できればぜひ、心に留(と)めておいてほしいなと思います。
というわけで、今日はここまで。
ぜひ、よい作品をささーっと書けるようになって、クラスのみんなや先生を驚かせてくださいね。
作文についてのお話はこれで終わりですが、ついでに、教科書でふれているだろう説明文(論説文)・物語文(小説文)の読み方・解き方について、お話しする機会を作りたいと思います。
マークシートの選択式のテストとかなら、まず満点が取れるレベルに引き上げられるはずです。
できれば、今週中に。ではでは( ˙꒳ ˙ )ノシ。
※本稿の一切の転載等を禁じます。
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